原因は静電気

ゴミやホコリはほとんどが、+か−いずれかの静電気を帯びています。そのため、+に帯電しているゴミやホコリは、−に帯電している物質に引き付けられます。大気中には、+や−に帯電しているゴミやホコリが無数にあるため、帯電したあらゆる物質にくっ付いてしまいます。

塗装、蒸着、ノリの塗布などを必要とする場合、表面に付着したゴミの部分が盛り上がり、ムラになったりして現れます。また、ホコリやゴミ付着が外観不良につながったり、髪の毛などの異物混入となるケースもあります。

様々なトラブルの原因となる静電気

パーツフィーダーの詰まり、プレスの型残り、ノコギリの切粉付着などのトラブルも、実は静電気のクーロン力によって発生するのです。

たとえばパーツフィーダの詰まりは、パーツとボウルの間でクーロン力が働いて、パーツがボウルに引っ付き、規則的に送り出されているパーツの流れを止めてしまうために起こります。

また、ラミネート工程でまれに発生する小さなピンホールは、静電気の放電エネルギーが薄いフィルムに穴をあけてしまった現象であったり、1kV以下の小さな静電気放電で、液晶の基盤やICなどの電子部品を破壊してしまうこともあります。